2026/11/07 21:41


応募ハガキを出して、毎日ポストをのぞいたあの頃を、覚えていますか?

週刊少年チャンピオンの懸賞品——『子供劇場 カセット8ムービー(カセットポン)』。1970年頃、野村トーイが作った幻の映写機です。

映画『ゴジラ対エビラ』の映像が、小さな画面のなかで静かに動き出す。カセットを差し込んで、暗い部屋でひとり、ゴジラの姿を待ったあの時間。

当たる子は、ほんのひと握りでした。だからこそ、手にした子の自慢でした。友だちの家に集まって、何度も何度も回したあのカセット。

月日が経って、そういう小さな誇りは、いつの間にか遠くなりました。

このカセットポンが手元に残っているのは、もう奇跡に近いことです。

懸賞品だったものは、ほとんどが捨てられ、壊れ、消えていきました。

限定1点/残り1点。再入荷はありません。

いつか誰かの棚に収まって、この再会も静かに終わります。

この1台を手に取るたび、私は思います。あの頃のワクワクは、誰の心のなかにもまだ生きている、と。だからこそ、どうしても届けたかった1台です。

ゴジラの姿が小さな画面に戻ってくるなら——それだけで、十分に価値があると私は思います。時間だけは、もう二度と買えませんから。

状態は経年劣化も含め、商品ページで正直にお伝えしています。単一乾電池は付いておりません。

写真を見て胸の奥が静かに痛んだなら——それは、あの頃の自分からの便りです。


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